穴切大神社随神門
三間一戸、二層の楼門である。獅子鼻や象鼻、牡丹・若葉などの動植物彫刻などが美しい。特に紅梁下端の錫杖彫り、二層の支輪の下にある波に貝のの彫刻が、諏訪立川流の建築であることを窺わせる。
寛政6年(1794)、棟梁下山大工竹下源蔵が建立し、諏訪立川流初代和四郎富棟が彫り物を担当したことが゛棟札から判る。
大胆な平面および構造構成は、彫刻とともにきわめて秀逸なものであり、江戸時代後期の倭門建築としては価値が高い。
諏訪立川流は、江戸時代後期に倭閣建築を装飾する、宮彫りの流派として隆盛を極めた。特に第二代和四郎富昌は、彫刻の美しさ、精巧さに芸術的才能を発揮し、各地の建築にかかわった。
「甲府市教育委員会」看板より引用